チャートパターン定義書 v1.0

W.Top SELL — ダブルトップセル

一度つけた高値から数分〜数十分かけて下落し、再上昇で同じ高値圏へタッチする。 そこで新高値更新に失敗し、キリ番・週足高値・VWAPなどの根拠が重なる場所で、 少しのオーバーシュートを待って売るショート戦略。

初出定義2026-05-11
方向ショート(売り)
時間軸15秒 / 1分 / 2分 / 日足
主条件新高値更新失敗 + ダブルトップ
補強根拠キリ番タッチ / 重要価格帯

パターンの本質

「高値をもう一度試したのに、明確な新高値更新ができない」ことを売る。

ダブルトップセルは、単なる二番天井ではなく、最初の高値に対してもう一度買いが入り、 その買いがキリ番や重要ラインで吸収される場面を狙う。高値の少し上までヒゲや瞬間的な オーバーシュートが出ても、終値や次の足で押し戻されれば「新高値失敗」と判断する。

新高値更新失敗 ダブルトップ キリ番タッチ オーバーシュート待ち 上ヒゲ / 失速

チャート構造

一度つけた高値 → 下落 → 再上昇 → 高値更新失敗 → ショート
キリ番 / 重要高値ライン オーバーシュート許容帯 1回目の高値 一度下げる 2回目: 新高値更新失敗 ENTRY SELL 下落を狙う SL: 2回目高値の上 TP1: 押し安値 / VWAP TP2: 次サポート
見方: 2回目のタッチが「完全一致」である必要はない。重要なのは、1回目の高値圏で買いが続かず、 価格が上に残れないこと。ヒゲだけの更新や、キリ番を一瞬超えて戻る動きはむしろ狙い目になる。

成立条件

1
必須 — 1回目の明確な高値
寄り付き後または前場中に、誰が見ても分かる当日高値・直近高値を一度つけていること。
2
必須 — 高値後に一度下落する
1回目の高値から、数分〜数十分かけて明確な押し・下落が入ること。横ばいだけではダブルトップにならない。
3
必須 — 再上昇で高値圏へタッチ
再上昇が1回目高値の近辺まで届く。高値の少し手前、同値、少し上のオーバーシュートは許容する。
4
必須 — 新高値更新失敗
2回目のタッチで上に残れないこと。上ヒゲ、陰線転換、板の重さ、出来高増なのに伸びない状態を確認する。
5
重要 — キリ番・重要価格の合流
3000円、5000円、10000円などのキリ番、週足高値、日足レジスタンス、VWAPが重なるほど期待値が上がる。
6
推奨 — 下位足の失速サイン
15秒〜2分足で上ヒゲ、陰線包み、直近安値割れ、ミニ下降Nを確認してから入る。

エントリー・エグジット仕様

項目定義
エントリー方向 ショート(SELL)
主なエントリー位置 2回目の高値タッチ後、上ヒゲ・陰線・高値更新失敗を確認した位置。理想はキリ番の少し上へのオーバーシュート後。
補助エントリー 2回目タッチ後に小さなサポートを割り、戻りでそのラインがレジスタンス化したところ。
損切り 2回目の高値上。キリ番を明確に上抜けて定着したら失敗。
TP1 2回目上昇の押し安値、VWAP、直近サポート。
TP2 1回目高値からの下落でつけた安値、または次の大きなサポート帯。
RR目安 最低 1:1.5。理想は 1:2 以上。損切り幅が広くなる場合は見送り。

エントリー手順

実例

TDK (6762)
2026-05-26 / 3800円キリ番 + 前日CLOSE
W.Top SELL 3800円キリ番 2つの根拠 前日CLOSE TP1
状況: TDKが寄り付き後に3800円キリ番を上抜けるように上昇したが、上に残れず反落。 その後の再上昇でも同じ高値圏で失速し、3800円付近が上値抵抗として機能した。 09:32に3804円で100株SELL、09:33に3788円で返済買い。

自信を持って入れる根拠: 1つ目は、1回目高値後に一度下落してから再上昇し、二度目の高値圏で上に残れない W.Top SELL / ダブルトップセルの形。 2つ目は、3800円という誰もが見やすいキリ番SELLが同時に重なったこと。 形だけではなく、価格帯の根拠が重なるため、通常の二番天井よりエントリー根拠が強い。

利確設計: 今回はTP1設定が難しい場面だったため、第一利確は前日CLOSE付近を優先候補にする。 キリ番からの反落は伸びる可能性がある一方、寄り付き直後は戻りも速いため、 まず前日CLOSEまでを現実的な第一目標として固定し、残りを伸ばす設計がよい。

判断: 「ダブルトップセル」と「3800円キリ番SELL」の2根拠がそろった、自信を持って入れる場所。 次回も同じ形では、キリ番上に明確に定着しないことを確認し、SLは二度目高値上、TP1は前日CLOSEまたは直近サポートに置く。
TDK 6762 W.Top SELL 3800円キリ番 前日CLOSE TP1
TDK (6762)
2026-05-11 / 3000円キリ番
W.Top SELL 3000円キリ番 新高値更新失敗 オーバーシュート狙い
状況: TDKが3000円のキリ番付近まで上昇。1回目の高値形成後に一度下落し、再上昇で再び3000円付近へタッチした。 しかし3000円を明確に上抜いて定着できず、新高値更新失敗の形になった。

見るポイント: 3000円という大衆が意識しやすい価格、週足高値付近、2回目タッチ時の上値の重さが重なっている。 少し上に出るヒゲや瞬間的なオーバーシュートを待ち、そこで売りを入れるのがこの定義の中心。

判断: 「ダブルトップ」だけでなく「新高値更新失敗」が同時に成立しているため、W.Top SELLの好例。 キリ番3000円が重なっているため、通常の二番天井より根拠が強い。
TDK 6762 W.Top SELL 3000円キリ番 新高値更新失敗
カカクコム (2371)
2026-05-08 / 3000円キリ番
ダブルトップ売り 3000円タッチ 成功例
3000円キリ番タッチ後のダブルトップ売り。2976円で100株売り、2951.5円で買い戻し。 キリ番と二番天井が重なる好例。ただし次回は2枚で入れるなら、TP1で一部利確し、残りをTP2まで伸ばす設計が理想。

見送り条件

禁止: 「高そうだから売る」は不可。必ず、1回目高値、下落、2回目タッチ、新高値更新失敗、追加根拠の順に確認する。

関連パターンとの違い

パターン違い使い分け
W.Top SELL 同じ高値圏を2回試して、新高値更新に失敗した場所を売る。 キリ番・高値圏・二番天井で使う。
フレミングセル 偽ブレイク後、サポート崩壊や50%戻しからの下落を売る。 サポート割れや戻り売りが明確な時に使う。
VWAPセル VWAPが上値抵抗として機能する戻り売り。 W.Topの2回目タッチにVWAPが重なると補強根拠になる。